お米の劣化防止
お米を保存する上で特に大切なことは
「酸化防止」
「害虫の抑制」
「カビ対策」
そして、夏場の「高温対策」
ではないかと思います。
■■■お米の酸化■■■■■
精米したお米を長い間空気にさらして保管しておくと、お米の表面に白い粉がふいたようになることがあります。これは精米したお米が酸化しているのです。
お米に手を入れて混ぜると手に白い粉が付くようになると食味が低下しています。
米の酸化を抑止するには米のまわりの酸素を絶つことが対策のひとつとなります。
■■■害虫の発生■■■■■
気温が20度を超えてくると害虫の行動が活発になってきます。25度を超えてくるとさらに活発に動き27~32度ぐらいの気温を好みます。
お米に発生する虫はコクゾウ虫やコクヌストモドキが有名ですが、お米に発生した大量の害虫を発見したら熱が出そうになりますね。軽く天日で干す、水で洗うと虫は浮く?食べても大丈夫といいますが、実際大発生した虫を見るとその米を食べる気が失せてしまいます。
米につく害虫は気付けば発生していたということが多いです。原因はいろいろで玄米を精米するときに精米器に付着していた卵が一緒に侵入してきた、米に穴を開けて卵を産み付けた虫がかえった、米びつに害虫が侵入したなどさまざまですが、白米保存時に害虫の発生を抑えるには害虫が生きていけない環境を作ることが一番の対策です。
白米を米びつに入れているのであれば、とうがらしやにんにくなどのにおいの強い物を内部にぶら下げておくことで虫の侵入を防ぐ方法もありますが、におい移りがイヤだという方もおられます。
ではどうするか。
虫も生き物です。酸素がなければ生きていくことができません。
そう、酸素を絶つことです。
■■■カビの発生■■■■■
カビの発生を抑えるために窒素ガスを充填し高度なガス置換を行ってもフィルムを透過するわずかな酸素の影響で酸素濃度が日増しに上昇し、酸素濃度が0.3%でも青カビ発生が見られたらしいです。
カビの発生を抑えるには酸素濃度を0.1%以下にすることがひとつの方法だといわれます。
エージレス(脱酸素剤)や使い捨てカイロなどを密閉された袋の中に入れることにより酸素濃度を0.1%以下にし、カビの発生を抑えることができます。
夏場の高温対策については、極力 涼しいところで保管したり、少量であれば冷蔵庫の野菜室などで保管すると良いでしょう。
お米のまわりの酸素を取り除くことにより、「酸化防止」「害虫の抑制」「カビ対策」が可能になることがわかりました。
では、酸素をどうやって取り除くのでしょうか?
空気を機械で吸い出して取り除き、真空パックにする…。ですが、これは家庭でかんたんにはできません。
以前、バキュームオーブンという機械を使って製品を真空状態で加熱したりしていましたが、真空状態にするのに結構時間がかかっていました。とても現実的ではないと感じます。
安価な簡易型の真空パックをする器具ではお米の粒と粒の間の酸素をしっかり取り除くことはできないのではないかと思っています。
もっと簡単な方法はないでしょうか?
あります。
真空包装用ポリ袋にお米とエージレス(脱酸素剤)や使い捨てカイロなどを入れてしっかり封をします。
これで1日ほっておくと酸素を取り除くことができるようです。
これは家庭でできそうですね。
酸素濃度を測る簡単な方法はエージレスアイを使うことです。エージレスアイは酸素濃度が0.1%以下になると青色からピンク色に変わって教えてくれます。
↑ エージレス(脱酸素剤)とエージレスアイがセットになっています。
では、脱酸素剤を入れて酸素を抜く気密性の高い袋を作る方法をいろいろ考えてみました。
一番簡単で確実な方法はこちらです